客学 02
いい店だと思うのなら、生き残っていただくために、適切にお賽銭を貢ぐのが客学の基礎。
店のルール、雰囲気にあった行動をとること。
これだけ通ったのだから、大切にされて当然といった態度をとるのはご法度。
甘えないが、裏メニューなどをだされたら、率直に感謝する。
お店の中の権力関係を見誤らないことも大事。
単に、お気に入りの店にゴマをすっているだけではないか、ともいえる。
でも、それでいいのだ。
大切な店は大切にしなければならない。
嫌われてはこちらが困る。
問題は、ようやく見つけ、長年通った店がご主人の不都合などで閉まってしまうこと。
何年か前、人形町の焼き鳥屋が閉まったとき、本気で悲しいと思った。
それだけいうのなら、店のリストを公開しろって?
御免蒙る。
仲間に紹介することはあっても、公開情報にはしたくないのだ。
お気に入りの店が間違って、頼まれもしないのに雑誌などに掲載されてごらん。
銀座の焼き鳥屋に行列ができるなどと極めて無粋なことが起こったりする。
何故、無粋なのか。
焼き鳥屋で「行列」。
これで何か感じませんか。
夜の飲み屋の前ですぞ。
背中に行列の視線を感じて楽しく飲めますか?
無粋の理由はいえば沢山ある。
お考えいただければ。
お考えが簡単に浮かばないようであれば、「無粋」なのかな。
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