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ジェネリック医薬品の価格 01
ジェネリック医薬品の価格について、議論の整理をしてみたい。
古い話になって恐縮だが、2009年6月の日本ジェネリック医薬品学会の資料を使って議論する。
教材は、日本調剤株式会社の三津原庸介氏のプレゼンテーション資料。
(当サイトの「資料(リンク)」部にあります。)
1.患者志向のジェネリック薬価
患者にとってジェネリック医薬品のメリットとは何か?
「新薬提供時と同質の医療が提供された上で」、
「できるだけ安価であることが望ましい」
極めて単純な議論。
安ければ安いほどよい。
では、何故、ジェネリック医薬品の価格が「問題」になるのだろうか。
- 安価という点、感情論として根深いものに、「安かろう、悪かろう」というのがある。
- 日本のジェネリックは、その前史を辿ると、ゾロと呼ばれていた時期がある。
- この時期、ゾロとは粗悪品の代名詞であった。
- これを単にジェネリックと呼びかえるだけで全ての問題が解決されるわけではない。
- こうした議論の過程で、できれば、ゾロ新、日本でしか売れない新薬、長期収載品といったカテゴリーも同一システム内に属するものとしてキチンと整理すべきであったと思う。
患者さんの安価要求に対し、問題が何故解決されないのか。
日本の現在の制度では、供給側に安くできない事情があるからだ。
三津原氏の資料では、
メーカー側:70%ルール、最低薬価ルールの変更
調剤薬局側:後発品調剤に関する点数の増加
とある。
この資料では、「現在の業界全体の各種構造(バリューチェーン)を前提条件としているからではないのか?」とある。
これは、極めて本質的かつ厳しい指摘だ。
別の言葉でいえば、製造から販売に至る各当事者にとって、医薬品は「安くては困る」ということを意味しているともいえよう。
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