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ジェネリック編 09

悪平等

日本の医薬品は、公定価格。
薬の値段は、政府が決める。
この価格も振り返れば、悪平等ともいえる過去がある。

1961年、国民皆保険が始まった。
その頃の薬の価格は、「医薬品の成分・薬効に着目した」もの。
リクツをいえば、成分が同じで、同様の効果が期待できるのだから、薬としては同様の値段でよいではないかと。
企業の論理では、開発コスト、創業者利益、新規性などのビジネスとしては、極めて重要な要素が否定されたものだ。

これでは、マネをし、パテントきれのものを作れば、ソコソコ商売になるという風土を作ったようなもの。
昔、ある業界人に、医薬品製造業をビジネスとして考え、正常な成長をマネジメントするためには、少なくとも、製薬業は通産省(当時)の所管とすべきではないか、と苦笑しながら言われたことがある。
開発のところでおわかりいただけたかと思うが、医薬品は知的財産の側面が極めて高い「創造、知的、パテント」ビジネスだ。
モノマネだろうと似たような価格では、こうした産業が健全に育つはずがないではないかと言われる。

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