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医薬分業 04

惜しかった!

戦争に負けて、連合軍(実質的にはアメリカ軍)が占領軍として日本を統治した。
進歩的?なアメリカ人は、法制度上、医薬分業が明示されていないことに驚き、連合軍総司令部の指令という形で薬剤師法、薬事法が改正されることとなった。

当時の関係者によると、このときが医薬分業のチャンスであったと言われる。
回顧して、「惜しかった」と言う方が多い。

日本的解決といえば、それまでだが、この分業には、実に珍妙な例外規定が設けられた。

薬剤師法19条但書

調剤については、「医師・歯科医師・獣医師が、特別の理由があり、自己の処方箋により自らするときを除き」という但書が追加された。

「特別の理由」とは何だろうか。
法律論として何の留保もなしに、アッケラカンと「特別の理由」と書くのには相当問題がある。

医師などの調剤、投与などの「既得権益」を守るための改正といわれる。
医師から薬を受け取るのが常態であったという日本的事情。
調剤、投与について、薬剤師という第三者がチェックするという本質はまたも忘れられる。

結果、医師などが「自らするとき」は、原則として、薬剤師の手を経ずして調剤、投与が行われこととなった。

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