医薬分業 07
薬漬け医療批判
独立薬局の衰退に反比例し、開業医さんが、薬の小売市場で大いに活躍を始めた。
役所への陳情で、患者団体の方々から、「食事もできないほど大量の薬をもらって、これで役所は、国民の健康を守っているのか」といったキツイお叱りを受けるようになる。
実際に一日分という薬を見せてもらった。
一回に飲み下さなければならない薬が「丼一杯」、お怒りになるのも当然。
すべての開業医がこうしたパターンに入ったわけでなく、医師会との会合でも、医が算術であることを嘆く声が大きかった。
薬剤師が介在すれば、こうした傾向を防ぐことができたのだろうか。
医師の処方を疑い、患者サイドに立ってチェックするという本来の機能が発揮されれば、この時代のような極端なことは起こらなかったかもしれない。