医薬品流通事情-日本とタイ 38
健康実現のための効率的な調達政策(Good Health at low cost policy)
どう訳せばよいのか困る政策だ。
これは、1997年のアジア経済危機の際に、公衆衛生省が公的医療機関の医療費を抑制するために掲げたもの。
最近、日本の病院でもようやく問題意識が出てきた(薬剤部が最も低いといわれる)
アイテム数の制限と必須医薬品リスト掲載医薬品の優先使用がこの内容だ。
○ アイテム数の制限
病院での医薬品アイテム数を減らす。
病院の機能、性格によって、次の数値が目標値として設定された。
大学病院(Medical school) : 750以下
地域病院(Regional hospital) : 700以下
一般病院(General hospital) : 550以下
コミュニティー病院(Community hospital) : 375以下
公衆衛生センター(Public health center) : 100以下
○ 必須医薬品リスト医薬品の使用率
次のものが目標値。
地域病院(Regional hospital) : 70%を超えること
一般病院(General hospital) : 80%を超えること
コミュニティーホスピタル(community hospital) : 90%を超えること
公衆衛生センター(Public health center) : 100%
○ 医薬品の選択
・新たな医薬品をリストに追加する場合、既存のリストから追加アイテムと同数の医薬品を外す。
・新たな医薬品の採用を制限する。
・ジェネリック医薬品については、1銘柄しか認めない。
・薬効類似の医薬品については、2銘柄を超えて採用してはならない。
このほか、共同購入を進めるといった内容。