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医薬品流通事情-日本とタイ 61

モデルⅣ タイでしか売れていないジェネリック企業から薬局

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薬局市場では、先述したように卸売業者が中心的な存在。
タイのジェネリックメーカーは殆どが零細規模。
薬局への配送といったことになると、企業の体力からが追いつかない。

以上が論理的な説明だが、実態は必ずしもそうではない。
アジア的といってしまえば、それでお終いだが、「人間関係」というビジネスの論理だけではいえないものが重要な役割を果たす。
日本の独立薬局が比較的この事情と似ているといえる。
日本の場合、OTCビジネスが人間関係論の中で築き上げられてきたといえる。
特定の企業もしくは企業集団についてコメントすることは差し控えるが、長年の慣行によるOTCビジネスがあることは事実だと思う。

タイでは、開業医に対しては、薬局よりもダイレクト販売が重要だ。
薬局を利用する患者はブランド名を口にする。だから、薬局はある程度の品揃えが必要。開業医の場合、「これ」というジェネリック1種類置けばよい。
開業医まで海外出張をプレゼントするといったことはできないが、できるだけ便宜を図って自社製品を使ってもらおうとする。

患者のサイドはどうか。
研究員の言葉を借りる。
Patient informing is very poor both in clinics and drug stores. Many of them don't explain to the patients about specific names and brand of the products they dispense. And worse, many of them prefer not to let patients know, they will not return to them but instead go directly to drug stores (or to other drug stores) to get the products. This is why they especially fond of generic products with anonymous pills or capsules that are difficult for pharmacists or other clinics to identify names and brand of the products.
訳すとかなりきわどいので原文のまま味わっていただきたいと思います。
それにしても、患者にあれこれ選択されたくないから、十分な情報を与えないというのは凄いですな。

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