医薬品流通事情_Colamn_Pharmacoeconomics | 医薬品流通経済研究

医薬品流通経済研究

TOP I about us I contact I
印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |



All Rights Reserved,Copyright(c) 2009 Hiromichi Sumida

HOME > Column医薬品流通事情 > Column_医薬品流通事情63

医薬品流通事情-日本とタイ 63

ようやく、まとめというところまできました。

タイの医療、医薬品ビジネスでの注目点、問題点をいくつか提示して、この稿を終わりたいと思う。

1.マクロな観点から


(1)医療施設、医療従事者の不足

  • この国の医療の最大の問題は、医療インフラの絶対的不足。
  • 政策は、なんとか増やそうというアタリマエの方向に向きつつある。
  • とはいえ、絶対量の不足の中で、口当たりのいいユニヴァーサルカヴァレッジの医療費保障制度をはじめてしまったおかげで、不足がますます際立ってきている。
  • 口の悪い向きには(筆者ではありません)、不足をショーアップするために始めたのかとすらいわれる。
  • 誰でも医療機関にいける制度を作ったものの、肝心の医療機関がないという。
  • また、脱線してしまうが、日本で介護保険制度を始めたときも、「保険」というのなら、介護サービス、特に、介護施設のアクセスの問題はどうするのかということが語られた。
  • 象徴的な例をいうと、東京都の老人が介護施設に入りたくても、都内の介護施設を選べるわけではないというもの。今でも、都は必死になって整備を進めているが、足りているとはいえない。
  • 現在の民主党政権も、似たようなことをおやりにならないように気をつけられるようお願いする。少なくとも、マニュフェストにあるからやりますといいながら、結局、増税、保険料の値上げ、国債の増発というのなら、余計なことはやらないで欲しいといいたくなる。

(2)体系化、情報マネジメント

  • 研究員の言葉を借りる。
  • “having personally made an attempt to make this review over Thai healthcare system, it has been difficult to catch the numbers and the evident data of Thai healthcare system. Much information is not available. And many of those published from different government agencies are not reporting the same numbers. Policies and regulations exist. But it doesn’t seem to explain practice operation, business models or hospital decision and behavior. This is due to the fact that everyone in this market makes their movement basing much on their own standard. Regulations are not to be violated but it seems that somewhat, everything are negotiable up to some certain levels. Systemization and information management is urgently needed to support efficiency and transparency of the system.
  • 医療だけでなく、一般論でもそうだと思う。医療分野でともに悪戦苦闘した研究員には、「同志よ」と語りかけたくなる。
  • タイにも統計はある。同じことを扱いながら、各役所で異なった数字を使う。日本の場合、良きにつけ、悪しきにつけ、各役所の縄張りがハッキリしており、そもそも複数の似たような統計といったものは存在しない。各役所がその行政分野の数字を独占的に取り扱う。その独占の弊を正すのは民間の調査機関。役所の統計に仮に嘘があれば、民間の調査機関が指摘するという形。
  • タイの場合には、統計はいい加減なものといった風潮がある(ような気がする)。
  • そもそも不足しているインフラ。システム化、情報マネジメントをやらないと、結果は混乱と非効率ということになる。

ページの先頭へ