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ジェネリック医薬品の価格 06

戻ります。

日本のジェネリックメーカーは、こうした疑問に誠実かつ分かりやすく答えなければならないと思われる。
今後、この国の医療では、ジェネリック医薬品が重要な位置を占めていくだけに、ジェネリックの販売モデルの構築はジェネリックメーカーの責務といってよい。
後述するように、MRモデルはジェネリックの販売モデルではない。
一部のジェネリックメーカーは、この大経費型のモデルを前提に薬価の引き上げを主張されているようだが、当局を含め、受け入れるところとはならないと思われる。
 
外国のジェネリックメーカーの日本進出には、非関税障壁、薬価の論理、モデルともいえない商慣習にどっぷりと浸かった社員という大きな壁がある。
日本のマーケットに合理的に商品を持ち込んでも、この構造の中ではどうやって売るのかという問題がある。

このまま問題を放置しておくと、外資系メーカーは、安価というジェネリックのビジネスモデルを打ち捨て、日本型で売る(=薬価差益が出るように高く売る)という方向に転換してしまう。
これは、公的資金を原資とする日本の医療経済にとっては、看過できない結果を招く。

もともと、このシンポジウムは、国際的に認知されているジェネリック医薬品モデルをいかに日本でも実現させるかという意図に出たもの。

もう少し精緻に議論する必要はあるが、ジェネリックの普及とお題目を唱えるだけでなく、意味のある「普及」を考えなければならないと思う。

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