ジェネリック編 16
販売代理店と販社
今の販社でのジェネリック販売は、卸の30年前の状況と同様の構造。
その頃の卸とは、大手製薬企業の販売代理店。
今までのジェネリックは、販売代理店機能を果たしてきた卸が販売代理店をやってくれない以上、自ら販社を持たざるをえなかった。
ピカ新とゾロ新で生計を立ててきたこれまでの卸が、利害の反するジェネリックを扱うはずもない。
販売代理店方式で売らざるをえないというのは、タケダ系卸というアンシャンレジームのジェネリック版のデジャヴ。
さらに、医薬品卸売業の大胆な再編ということがなければ、販社形態が続くということも経済的合理性はある。
4大医薬品卸業という流通のインフラが完成した現在、どう考えても、合理的かつ効率的なこの仕組みに乗せることがジェネリックの将来であろう。
販売管理費という範疇でみると、ジェネリックの売上高が上昇していくにつれ、販社方式はコスト高なものとなっていく。
再編の終わった医薬品卸業は、売上高主義のノスタルジーを忘れきれないものの、利益率主義に変身しつつあり、ジェネリックを取り扱うことを躊躇しない。
例えば、日雑(日用雑貨)を扱うパルタックと融合を遂げた医薬品卸業は、ジェネリックの取扱いを医薬品ととらえず、日雑より遥かに利益率の高い商品と位置づけることも可能だ。
販社がコスト高になり、卸業がジェネリックの魅力に目覚める。
この2つの要素には、量、質ともに雪崩を起こす分岐点がある。