2010/02/25
博白 15
診療機関数が増える理由。
「投薬のための受療」がその答。
患者さんは、基本的には、専門(あるいは定評ある)お医者さんを選択する。
第1次的には、そこで投薬を受ける。
基本的には、1ヶ月分。
症状に大きな変化がなければ、2ヶ月目からは手近な医療機関で投薬を受ける。
投薬のための受療という事情はこうした生まれる。
現在では長期投与が認められているのではないか。
長期投薬してしまえば、少なくとも、投薬のための受療という状況は変化するのではないか。
最もな疑問だが、これには、いくつかの問題がる。
- 1.血友病の医薬品は嵩張る。
- 最近は、ややbulkyさが軽減されたが、血友病の薬は、1ヶ月分ともなると、簡単に持ち運べないほどの量だ。
- 「スーツケースが普通ですよ」という状態。
- これを例えば、6か月分となると、持ち運ぶというところから遥かにかけ離れた世界。
- 関西のある病院では、一時、宅急便のカウンターを用意していたという話も聞いた。
- 嵩張るという事情は、病院のストックヤードという物理的な問題にも関連する。
- ストックヤードの担当者としては、そんなに沢山の冷蔵庫を置きたくはない。
- 2.血友病関係の医薬品は高価。
- 長期投与は、診療報酬のチェックシステムではスンナリ通らない。
- 診療報酬のチェックシステムでは、いくつか、厄介な問題が浮上する。
- 2-1)長期投与だと、診療側にとって、診療報酬の審査機関で高価であるが故に否認されるおそれがある。
- 1ヶ月分でも「審査リスク」があるといわれる。
- これを超えて処方、投薬することは、医療機関にとってあまりにもrisky。
- 特に、1病院1患者といったところでは、地元の審査では、事情がほとんどわからないという極端な経緯を辿ることすらある。
- 2-2)患者サイドでも、数か月分の投薬は、「そもそもそんなに大きな冷蔵庫がるのか」という問題のほかに、健保組合などでは、一時の高額請求を嫌う傾向がある。
- 血友病の患者さんも労働者であれば、こうしたオトナの事情は忖度せざるを得ない。
上記の問題に付随して、流通過程でもいろいろな問題が出てくるが、ここでは割愛する。