2010/06/05
博白 26
病床規模
日本では点数表の逆算から、適正規模が導き出される。
アメリカの場合、マネジメントの視点から、適正規模が出る。
日本の場合、急性期の大病院が点数表上、最も効率がよい。
200床未満の急性期というのはあまり合理的な存在ではない。
アメリカの場合、150床でもマネジメントできればそれでよいというやり方。
膨大な医療費支出を考えると、アメリカの医療がうまくいっているとはいえないのかもしれない。
ただ、アメリカ人は家計の医療費支出が日本より遥かに高額であるにも関わらず、それでよいとしている。
日本の場合、アメリカに比べ、保険料負担を含め遥かに低額なのに不満が多い。
役人時代、病院経営が苦しいからといって事務局のスタッフの数から減らしていくという病院が大半だった。
アメリカに比べると、医師労働の効率性が低く、マネジメントが中途半端というのが日本の医療のような気がする。
某新聞社が行った内々の資料では、医師の時間当たりの診療に要する勤務時間はアメリカの半分以下といったデータもあるようだ。
日本の病院では、先生(医師)を探して看護師さんが走りまわるといった光景は珍しくない。
走りまわる看護師の人件費、失われた診療時間といったことを考えると、病院のマネジメントということを真剣に考えていかなければならないと思う。